般若寺木造地蔵菩薩坐像

更新日:2024年03月29日

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右手に錫杖、左手に黄金の宝珠を持って安坐する木造地蔵菩薩座像の写真

平生町大字宇佐木の真言宗御室派、神峰山・用明院 般若寺には14世紀に造られたといわれる木造地蔵菩薩坐像があります。

像高46センチメートルのヒノキ材の一木造。ゆったりと坐るその姿は、全体に均整がとれた安定感のある造形を示しています。やや面長な面相で、頬には適度な張りがあり、緩やかな弧を描く眉と切れ長の目が浅く彫り表わされています。着衣の形式に矛盾したところはなく、衣文は一見単調で硬直した彫り口にも見えますが、脚部では整然とした衣文をほぼ左右対称に表わして視覚上の爽快さを志向しています。左肩から背面に垂れる衣の縁がゆるやかに波打つ表現も特徴的です。全体として、無駄な表現が一切ない、すっきりとした印象を与えています。

平生町一帯の中世仏教文化の繁栄ぶりを偲ばせる貴重な文化財として、歴史的に貴重であるため、平成25年5月29日に平生町有形文化財(彫刻)に指定されました。

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